島内交通事情南北に国道58号線が走り、その国道を迂回するように県道や市町村道が通っています。奄美市名瀬や瀬戸内町古仁屋(こにや)の市街地を除くと、信号は少なく、長いトンネルが多く見られます。外周約460㎞の島で、奄美空港のある奄美市笠利町から古仁屋まではおよそ70㎞の距離があります。奄美大島の公共交通機関はバスのみで、電車は運行していません。そのため、島民のほとんどはバスを利用せず、主にマイカーで移動しています。名瀬や古仁屋の市街地ではバイクや自転車を利用する人もいますが、島全体では二輪車の利用率は低めです。特に、雨が多くすぐに錆びやすいこと、アップダウンが激しいこと、集落間の距離がかなり離れていることなどから、市街地以外での自転車の利用は難しい環境です。道路が狭いため、市街地での路上駐車は控えましょう。市街地には有料駐車場が多数あります。島民が島外へ出かける際には、地元の知人に送迎を頼むか、有料パーキングに駐車するのが一般的です。なお、空港の駐車場は送迎専用なので、長時間駐車すると注意されることがあります。路線バス<2025年10月現在>複数のバス会社が島内を運行しています。「しまバス」:国道58号線を中心に島内を運行。「南部交通」:瀬戸内町の奄美大島側を担当。「加計呂麻バス」:加計呂麻島内を運行。「大和村直行バス」:奄美市名瀬と大和村を結ぶ路線。空港線や奄美市名瀬市街地内を走る「しまバス」は利用者も比較的多く、一定の利便性があります。一方で、その他の路線バスは本数が非常に少なく、利用者の多くは通学の高校生や高齢者です。路線番号は設定されておらず、バスの行き先表示は「終点」と記されています。地元の方でもバス停の場所を把握していないことが多いため、事前に確認しておくと安心です。運転手がバス停以外の場所で高齢者を乗せる光景を見ることがありますが、これは乗降フリー区間ではなく、運転手の配慮によるものです。乗降の際は、必ずバス停をご利用ください。しまバス大和村、瀬戸内町の一部を除く奄美大島内を運行しています。空港~奄美市名瀬市街地~瀬戸内町古仁屋の国道58線の運行が主要路線で、国道から外れる路線の便数は少ないです。🔗郊外線の路線図と時刻表1. 空港線名瀬市街地まで約1時間、大人1,100円です。路線で運行ルートが微妙に違うので、乗車時にバスの運転手に降りるバス停を確認するのがよいでしょう。・奄美空港→こしゅく第1公園(奄美市名瀬)・赤木名(奄美市笠利)→奄美美空港 →平田町奥又(奄美市名瀬)2. 古仁屋線空港方面か名瀬市街地から奄美大島の南部、瀬戸内町古仁屋に向かう路線です。空港から古仁屋の「せとうち海の駅」までは、約2時間で2,500円です。・こしゅく第1公園(奄美市名瀬)⇔せとうち海の駅(瀬戸内町古仁屋)その他に以下の路線があります。3. 龍郷町線(町内を西回り、東回りで巡回)4. 佐仁(奄美市笠利)⇔名瀬市街地5. ビッグII(龍郷町)⇔上戸口(龍郷町)6. 新村(奄美市住用)⇔湯湾(宇検村7. 新村(奄美市住用)⇔宇検(宇検村)奄美市名瀬地区の市街地エリアのバス代は一律200円、また、笠利・住用地区では、自治体による自家用優勝旅客運送が運航しており、笠利地区の一部路線で乗降り自由の運航方式で一律300円、住用地区はデマンド運行で一律300円となっています。詳細はこちら龍郷町も一律200円での運行です。宇検村は、村内でライドシェア実証実験中です(2026/2/27まで)。村内を5つのエリアに分けて、エリア内移動が200円、エリア移動はエリア追加ごとに200円。大和村の今里集落、奄美市住用町の役勝まで、曜日によっては奄美市名瀬市街地まで運行する。詳細はこちら名瀬市街地エリアで「やんご終電バス」が運行しています。バス代は一律500円で、路線は3つです。ウエストコート前~小宿トンネル前(21:30~25:30、1時間ごとに出発)名瀬郵便局前~有屋~名瀬徳洲会病院前~名瀬郵便局前(21:30~24:30、1時間ごとに出発)小宿トンネル前~ウエストコート前(20:40発)🗨️しまバス 問い合わせ: ☎ 0570-004084※全国各地より市内通話料金で利用できます。南部交通(瀬戸内町)瀬戸内町の奄美大島側を5路線で運行しています。一部路線はデマンド運行で、事前予約が必要です。しまバスフリーパス券はご利用できません。古仁屋~篠川・新村・西古見線高丘住宅(古仁屋)~清水 ※運動公園は、デマンド運行古仁屋~節子~嘉徳 ※嘉徳は、デマンド運行古仁屋~蘇刈(ヤドリ浜) ※ヤドリ浜は、デマンド運行古仁屋~蘇刈経由~伊須🗨️南部交通 問い合わせ: ☎ 0997-72-1904加計呂麻バス(瀬戸内町・加計呂麻島)古仁屋から出港する町営フェリーと接続しています。瀬相と生間の2つの港が起点で、港以外の集落間の移動には向きません。時間調整やデマンド運行(予約に応じた運行)になっている路線もありますので、事前にルートや運行時間を確認した方がよいでしょう。・瀬相~実久・瀬相~秋徳(佐知克)~生間・瀬相~押角~生間(一部デマンド運行)・瀬相~西阿室・瀬相~阿多地(一部デマンド運行)・生間~徳浜(一部デマンド運行)🗨️加計呂麻バス お問い合わせ: ☎ 0997-75-0447大和村直行バス奄美市名瀬市街地の「県立大島病院前」から大和村の「今里」までを運行しています。大島タクシーのマイクロバスで、「大和村直行バス」と記載されています。車内に降車を知らせるボタンがありませんので、バスに乗り込む際に運転手に行き先を告げてください。平日は5便、土日祝祭日は3便です。大和村民と村民外では、料金が異なります。村内在住の未就学児童、高校生、65歳以上の高齢者は村内無料。村民外料金は名瀬から「今里」で1,200円、大和村の一番名瀬よりの「国直」までで700円です。車内には両替機がありません。おつりのでないよう運賃をご用意ください。🗨️大和村直行バス 問い合わせ:大和村役場 ☎ 0997-57-2117レンタカー・運転代行・タクシー・レンタサイクル<2025年2月現在>レンタカーレンタカーは、空港、名瀬市街地、古仁屋市街地、加計呂麻島で利用できます。レンタカー会社や保有台数は増えていますが、ゴールデンウィークやお盆などの繁忙期には車両が不足することがあるため、事前予約をお勧めします。奄美大島はリアス式海岸が織りなす全長約460kmの島です。そのため、1日で島全体を見て回るのは難しいでしょう。車で島を一周したい場合は、2泊3日ほどの余裕を持つことをお勧めします。ガソリンスタンドは島内全域にありますが、名瀬市街地が最も多く、ガソリン価格も比較的安いです。名瀬から離れると、古仁屋を除いてガソリンスタンドの数が少なくなり、価格も高くなる傾向があります。奄美大島の国道や県道沿いは整備されていますが、農道や林道はがけ崩れが放置されていたり、通行止めになっていたりすることがあります。未整備の道を進むのは避けた方が良いでしょう。山中では猛毒のハブに遭遇する危険性があり、携帯電話も圏外になることがありますので、十分ご注意ください。🔗レンタカー会社一覧はこちら タクシータクシー会社は6社あります。空港から奄美市名瀬の市街地までの料金はおおよそ8,000円です。名瀬市街地ではタクシーを見かけることが多いですが、空港や港で待機している台数は少なく、その他の地域ではタクシーが近くにいないことがほとんどです。そのため、事前に電話で配車を依頼する必要があります。なお、配車アプリは利用できません。観光タクシーとして貸し切りも可能で、事前予約が必要です。定員は4名で、料金は1時間あたり約5,000円です。三井タクシー(☎0997-63-0048、奄美市笠利)奄美タクシー(☎0997-52-5236、龍郷町赤尾木)大島タクシー(☎0997ー52ー2233、奄美市名瀬)エヌワンタクシー(☎0120-322-352、奄美市名瀬)中央タクシー(☎0997-52-6222、奄美市名瀬)みなみタクシー(☎0997-53-0023、奄美市名瀬)あおぞら介護タクシー(☎0120-968-813、奄美市名瀬)運転代行レンタカー利用時にアルコールを飲む場合は、運転代行サービスを利用できます。インターネット検索でも探せますが、鹿児島県で2番目に大きい繁華街である奄美市名瀬の「屋仁川(やにがわ)」では、多くの運転代行会社が待機しています。ただし、地元住民も利用するため、週末や年末、年度末などは非常に混み合います。料金の目安としては、名瀬市街地内で1,000円~2,000円程度、名瀬~龍郷町赤尾木で4,000円~6,000円程度、名瀬~瀬戸内町古仁屋で12,000円程度です。名瀬以外の地域で運転代行を利用する場合は、事前に地元に運転代行会社があるか確認しましょう。奄美大島で第2の繁華街である瀬戸内町古仁屋でも、運転代行会社はありません。地元に運転代行会社がない場合、名瀬からの派遣となるため料金が高くなることが多いです。瀬戸内町や宇検村から名瀬で飲酒を予定している場合は、名瀬に宿泊するか、運転を担当する人を確保しておくことをお勧めします。レンタサイクル名瀬や古仁屋の市街地ではレンタサイクルを利用するのもよいでしょう。しかし、市街地以外の場所ではアップダウンが激しく、さらに集落と集落の距離がかなり離れているので、 アシスト機能付きの自転車をお勧めします。最近は、E-bike(電動アシスト付きマウンテンバイク)のレンタルもあります。下記の自治体がE-bikeを貸し出ししています。瀬戸内町龍郷町🔗レンタサイクル業者一覧はこちら>> 奄美大島・加計呂麻島・請島・与路島へのアクセス>> 奄美大島のその他の情報を探す