徳之島の概要徳之島は、北緯27度、東経128度の地点に位置し、東京から南西約1,400km、大阪から約1,000km、鹿児島市からは南南西約470kmにあります。奄美大島からは約90km南に位置し、沖縄本島からは北東約200kmの距離にあります。面積は248㎢、周囲は約80kmで、奄美群島の中では奄美大島に次いで2番目に大きな島です。とはいえ、車で一周すると約2時間程度で回れるほどの大きさです。動植物の多様性が評価され、2021年には奄美大島、沖縄本島(北部)、西表島とともに世界自然遺産に登録されました。これらの島々は太古の昔に中国大陸から切り離され、山が沈んで形成されたと考えられています。そのため、中国南西部にも生息する毒蛇のハブが生息していることでも知られています。島の中央には、徳之島で最も高い井之川岳(645m)がそびえ、北部には天城岳(533m)を中心とした山々が連なっています。これらの山々は特別天然記念物であるアマミノクロウサギをはじめ、世界的にも希少な動植物の貴重な生息地となっています。徳之島の気候気候は亜熱帯海洋性で、年間を通して温暖な気候が特徴です。奄美大島は非常に雨が多く、日照時間も短いことで知られています。一方、徳之島は台風時期を除けば、全国平均よりやや多い程度です。平均気温は23℃ですが、冬場は晴れる日が少なく、大陸から吹く北風が強まるため、気温が12℃前後まで下がることもあります。梅雨入りは例年ゴールデンウィーク頃で、梅雨の後半には激しい雨が続くことが多いです。6月下旬から7月上旬にかけて梅雨明けとなりますが、地元では「羽アリが3回大量発生したら梅雨明け」と言われており、虫の動きからも季節の変化を感じ取ることができます。梅雨が明けると、強烈な日差しが照りつけ、本格的な夏が始まります。ただし、真夏は本土よりも気温は低いかもしれません。台風の当たり年には、毎週のように台風が通過することもあります。長い夏が終わるのは10月頃で、島には紅葉は見られません。季節風は南風から北風へと数日おきに変わり、寒暖差が徐々に大きくなっていきます。冬の訪れは12月中旬頃です。徳之島の文化奄美群島の他の島々では多くの行事が旧暦に基づいて行われますが、徳之島では新暦に従って開催されます。また、農業の島として知られる徳之島では、農繁期を避ける形でイベントが計画されます。徳之島ならではのイベントとして有名なのが、「闘牛」と「トライアスロン」です。闘牛は全国各地で開催されていますが、特に「徳之島の闘牛が一番熱い!」と言われるほど、島民の情熱が込められています。400年以上の歴史を誇り、島内の1割以上の住民が闘牛場に集まり、熱狂的に観戦します。年3回・計9場所で開催される「全島大会」では、全島一のチャンピオンを目指して多くのオーナーが闘志を燃やします。出場する牛のオーナーは特別な人物に限らず、近所のおじさんが所有していることも珍しくありません。夕暮れ時に牛の散歩や練習をしている光景は、島の日常風景のひとつです。トライアスロンIN徳之島大会は、スイム2.0km、バイク75km、ラン20kmというミドル・ディスタンスに分類される大会です。公式記録を競うアスリートから、各種目をリレー形式でつなぐ一般参加者まで、幅広い層が楽しめるスポーツの祭典となっています。2025年大会は、6月29日(日)に開催予定です。徳之島の人口(2025年2月1日現在)長寿、子宝の島で、ギネスブックで長寿世界一になった泉重千代翁が生まれ育ち、合計特殊出生率においては 全国トップクラスを誇ります。徳之島には、徳之島町、天城町、伊仙町の3町があり、全部で76の集落に約2.1万人が暮らしています。地域総面積(㎢)世帯数人口(人)人口密度(人/㎢あたり)高齢化率徳之島町1054,5229,8399434.97%天城町803,0965,4676838.87%伊仙町633,4746,1359739.49%合計24811,09221,44186ー徳之島のおもな産業農業は徳之島の基幹産業で、サトウキビ、ジャガイモ、ショウガ、果実栽培が主になります。建設業は、台風激戦区の離島ならではの復興工事などの需要があります。今は住宅需要に応えられないくらい人手不足になっています。医療・福祉分野や製造業も盛んです。>> 徳之島のその他の情報を探す