奄美大島の北部にあり、東シナ海と太平洋の両方の海に面し、中央に山々を抱える地形豊かな町です。空港、最大市街地名瀬のいずれにもアクセスが良く、人口は横ばいで推移しています(人口6,047人、3,053世帯/平成29年11月現在)。自然、歴史に富み、伝統産業大島紬の代表的な柄「龍郷柄」、「秋名バラ」発祥の町ですが、今は観光サービス業、黒糖焼酎等の製造業も盛んです。
海に囲まれ山が多く上昇気流が発生しやすい亜熱帯海洋性の島なので、1年を通じて気温も湿度も高いです。雨が多く、日照時間は全国平均より短いです。また、自生のスギやヒノキなどが極端に少ないため花粉症に優しい島として知られています。真夏の最高気温は32度と、都会より涼しいです。真冬の最低気温は12度で、太陽を見る日がほぼゼロですが、肌が乾燥することもありません。
奄美大島へは飛行機とフェリーが利用できますが、東京、大阪、福岡、鹿児島、沖縄からの直行便利用が便利で早いです。奄美大島5市町村に住民票があると、JALとフェリーは離島割引が使えます(一部区間を除く)。役場で離島割引カードを発行します。
フェリーは鹿児島航路(鹿児島~沖縄)の利用が一般的で、上り、下りとも毎日1便あります。マルエーフェリーA’ Line とマリックスラインの2社が一日交替で運航しています。鹿児島から約11時間、那覇から約13時間です。
南北に国道58号線、その国道を迂回するように県道、市町村道が通っています。奄美大島の公共交通機関はバスだけで、電車は走っていません。島民のほとんどがバスを使わず、マイカーを利用しています。路線バスは、しまバス(株)が運行しています。空港から奄美大島の中心である奄美市名瀬までの空港線、名瀬市街地内を回る路線と、各町村を回る路線に大きく分かれます。
集落という言葉に馴染みがない方もいらっしゃると思いますが、全国に集落はあります。奄美では集落のことを「シマ」と呼んだりもします。それぞれの集落には独特の文化が残り、島唄や八月踊りなどを通して先人の教えが伝承されてきました。また、集落には1 年を通じて、数回は集落行事があります。1 番大きいのは豊年祭で、種おろしと言ったり、モチムレと言ったり、集落で名称が違ったりします。他には、長寿の祝い、浜おれと言った独特な行事があります。
奄美大島には鹿児島県立大島病院、徳洲会病院など大きな総合病院があります。先進医療を希望したり、難しい治療の場合、鹿児島市や沖縄本島に行かなければならないこともあります。