龍郷町の集落概要 暮らしの豆知識・集落のご案内

集落暮らしの豆知識

都会とは文化や習慣が違う集落暮らし。移住した後にこんなはずじゃなかったとならないように、集落のことを知っておきましょう。

豆知識その1 集落行事について

1年を通じて、数回は集落行事があります。1番大きいのは豊年祭で、種おろしと言ったり、ムチモレと言ったり、集落で名称が違ったりします。他に、長寿の祝い、浜おれといった独特な行事があります。学校がある田舎の集落では、入学式、運動会などの学校行事も集落行事のひとつになることがあります。生徒数が少ないこともあり、運動会では幼児からお年寄りまでこぞって参加して場を盛り上げます。また、毎月、清掃の日を設定している集落も多いです。

集落の主な年中行事

豆知識その2 集落組織について

婦人会、青年団、壮年団、老人クラブなど、年齢と性別によって所属する組織があります。各組織の代表と自治会長に当たる区長が集まる定例会で日々の集落運営を討議し、必要に応じて年に数回集落民全員が集まる総会を開催するところが多いです。島の都市部では組織活動も希薄ですが、田舎での集落組織は自治に関わる部分も多いので活動も盛んです。参加は強制ではありませんが、よほどの理由がない限り「入らない」とは言い辛いです。

豆知識その3 ネット環境について

龍郷町では、光ファイバーケーブルによるインターネット等の利用が可能です。ネット環境の引き込み工事は町に申請します。なお、申請からインターネットの利用ができるまで時期にもよりますが1~2ヶ月ほどかかる場合がありますのでご注意ください。引き込み工事にかかる費用は申込者の負担となります。

秋名集落

秋名集落は島内きっての水田地帯で、コメ作り、タイモ、マコモの栽培が行われています。大島紬の代表的な柄「秋名バラ」発祥の地で、国の重要無形文化財に指定された秋名アラセツ行事「平瀬マンカイ、ショチョガマ」は、毎年多くの見物客が訪れます。

幾里集落

隣接する秋名集落とは生活圏・文化圏ともに同じで、左述の秋名アラセツ行事「平瀬マンカイ・ショチョガマ」※は幾里集落と秋名集落が合同で開催しています。※アラセツ(新節、旧暦8月の丙(ひのえ)の日)の日に行われる五穀豊穣を祈願する集落祭事。

嘉渡集落

「良い(嘉)港で、大海に通じる(渡)」という意味が集落名の由来となっているようです。大島紬の生産が盛んで代表的な柄「龍郷柄」の発祥地で、織工養成所があります。

円集落

冬場の季節風が町内一厳しく、風と波を遮る石積みの垣根が海沿いの家々に見られます。かつては沖縄の漁師たちから学んだフーアミ使い(大網使い)による追い込み漁が盛んな集落でした。

豆知識その4 集落運営費について

毎月集金などの「集落費」と、お祭り等で集められる「寄付」に分かれます。住み始めてから集落費の金額の高さにびっくりする移住者が多いので、住まいを決める時に集落の区長(自治会長のような存在)に集落行事や集落費について予め確認することをお勧めします。

集落費

自治会費のことで、各集落で回収します。費用の大半は集落公民館等の集落にかかる光熱費などに充てられます。1か月の金額はゼロから数百円~2,000円前後/世帯、また、集金も1か月ごとから年1括と集落によってバラバラです。

寄付

寄付は、主に豊年祭の時に集められ集落各団体の運営費等に充当されます。金額は1世帯当たり5,000円~1万円ですが、集落費と違い、決まっているわけではありません。相場は集落によって違うので、ご近所に確認してみてください。

安木屋場集落

かつては龍郷集落の一部でした。当時、漁の網干し場として利用された網小屋場(あみこやば)が訛って、「あんきゃば」になったのが由来と言われています。

龍郷集落

龍郷湾に面した集落で、「ほんたつごう」と呼ぶことが多いです。
西郷隆盛が最初に流され島妻の愛加那と暮らしたのは龍郷です。

久場集落

龍郷湾に面した集落で、西郷隆盛が奄美大島に上陸した際に船を係留したと言われる「西郷松」がありましたが、平成26 年に枯れてしまい現在は記念碑があります。

瀬留集落

かつては役場庁舎や各種施設があり、教育・経済・交通の中心でした。集落内には「瓦屋根のカトリック教会」があり、町の文化財に指定されています。

豆知識その5 島の冠婚葬祭事情

地域の結びつきが強いこともあり、冠婚葬祭などの出費も都会より多いです。特に本土と大きく違うのは、友人でなくてもお祝い・お悔やみする点が挙げられます。棟上げ、新築祝い、結婚、葬儀に加え、小学校の合同入学祝などの集落民一同でのお祝い事や、それほど親しくなくても

自宅でのお祝いにお呼ばれします。お祝い・弔いをみんなでお手伝いする集落もあります。黒糖焼酎2本程度、あるいは2,000~ 3,000円程度のご祝儀・不祝儀で、1回あたりの負担は都会よりも少ないですが回数が多いです。友人とは呼ばない間柄であっても、お祝い・弔いをするのが当たり前だと思ったほうがいいでしょう。成人式、小学校入学、中学卒業、高校卒業など、お祝いが重なる時期は家計的に負担も大きくなりがちですが、おめでたい必要な出費と割り切りましょう。なお、集落によって冠婚葬祭の風習が違うので、詳細は地元住民に確かめましょう。

玉里集落

龍郷湾の埋立て事業により誕生した集落です。発電所や県営住宅などがあり、住宅地が広がっています。

屋入集落

龍郷湾に面した民家が点在する集落で、町内で一番規模が小さく、もともと浦、瀬留、龍郷の各集落の耕作地でした。

浦集落

町役場や町の主な施設があり、地理的にも龍郷町のほぼ中央にある集落です。

大勝集落

国道58号線に面した、内陸にある町内最大規模の集落です。古くから内陸交通の要所で人の往来が頻繁だった集落で、今でも他集落からの転入者が多いです。

豆知識その6 島口(方言)について

集落での集まりの際などは、方言があちこちで飛び交い疎外感を覚えてしまうことがあります。特に、年配の方同士で話している時などは全く何を言っているかわからないです。若い方は方言をあまり話さないですが、内容は理解していますので気になることがあったら積極的に話しかけてみましょう。

●頻出用語●
ありがっさまりょうた(ありがとう)/ わん(私)/ なん(あなた)/ はげー / あげー(驚いた時や関心した時の言葉、英語のWow !と同じ)/ いもーれ(いらっしゃい)/ まーじん(一緒に)

川内集落

大勝集落の奥に位置し、本茶峠の龍郷町側の麓にある集落です。
もとは大勝集落の一部でしたが、戦後に行政分離しました。

中勝集落

国道58号線に面しており、大型スーパーやドラッグストアが立地しています。奄美市名瀬へのアクセスが良く、転入者が多い集落です。

下戸口集落

県道611号から太平洋まで広がる地域を「戸口」と言いますが、その中で太平洋に接する集落です。戸口小学校の裏手にある「ヒラキ山」は、戸口に流れ着いた平家の落人が、源氏の追っ手の船を見張る場所だったと言われています。

中戸口集落

「戸口」の中央に位置する集落です。人口や世帯数も多く、「戸口」の中心的な集落です。

豆知識その7 ハブ対策について

奄美には猛毒を持つハブが生息しています。ハブは太陽の光が苦手で夜行性のため、日中は茂みの中や穴の中に潜んでいます。冬でも冬眠することはありません。むやみに草むらの中に入らず、夜道を歩く時には懐中電灯を持って足元に気をつけましょう。万が一咬まれた時には周りに助けを求め、走ったりせず安静を保つことが大事です。そして、できるだけ早く病院で血清などの治療が必要です。

ハブに咬まれないために…

ハブといえばすごく恐ろしい動物ですが、ハブの習性を知っていれば滅多に遭遇することはありません。ハブに咬まれないために、ハブの知識を身につけておきましょう。平成28年のハブ咬傷者数は17名となっております。

  • ・夜道は道路の中央を歩く。
  • ・不用意に草むらに入らない。
  • ・夜は照明を持って歩く。
  • ・ハブやネズミの隠れ場所になる家の周りの草や木の枝などを刈る。
  • ・草むらに入るときは深い長靴を履き、棒で予めたたいてから進むこと。
  • ・小屋などに入るときは、上下左右・頭上を確かめてから入ること。
    参照:ハブ対策推進協議会 HABUDAS より
上戸口集落

「戸口」で一番内陸にある集落です。戸口に流れ着いた平家の武将「平 行盛」を祀った「行盛神社」があります。

芦徳集落

龍郷湾、赤尾木湾に面した、町内で一番移住者が多い集落です。かつては、もずく、車エビ、真珠の養殖などが盛んに行われていましたが、近年はリゾート地としても注目されています。

手広集落

国道58号線から太平洋に広がる、町の最南東にある集落です。手広海岸は国内有数のサーフポイントで、リゾート地でもあります。

赤尾木集落

国道58号線から赤尾木湾に広がる、町の最北東にある集落です。町で2番目に人口が多く、隕石が落ちて形成された「奄美クレーター」と呼ばれる丸い形状の赤尾木湾を囲むように集落があります。

町民フェア

町民フェアは毎年2月に町内保育園・小中学校による舞台発表や健康相談コーナー、大島紬の展示即売、公民館講座や町内学校関係の作品展示などがあり、多くの人で賑わうお祭りです。

ふるさと祭り

奄美群島で一番早く開催される夏祭り。昼は舟こぎ競争、夜にはステージなどイベント盛りだくさん。会場のすぐ近くから打ち上がる花火は迫力満点です。